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最大径約1.5メートル、最長12メートルの鋼管を熱処理可能
熱処理とは、物質を加熱・冷却して性質を変化させる処理のことで、特に金属の焼き入れ・焼き戻しなどを指します。
合金鋼であるステンレスのパイプ製造においては、「固溶化熱処理」と呼ばれる熱処理を行います。これは、鋼材を適温に加熱・保持し、合金成分を固溶(固体の中に溶かし込む)させ、その後、析出物を出さないように急冷する処理です。
固溶化熱処理により、パイプの加工や溶接を経て生じた内部応力の除去、耐食性の向上などの効果が得られます。
ステンレスパイプ工業には、大型用2基、小型用1基の熱処理炉を保有。特に大型用のものは、外径1.5メートル、長さ12メートルまでのパイプの熱処理を行える大規模なものです。
ステンレスの適切な熱処理温度である1,100℃を中心に、熱処理の温度を制御しながら均等な熱処理を行います。
また熱処理の後は、迅速かつ瞬間的に冷却を行う必要があります。